何度かこのブログでも書いてきた中国恒大集団のデフォルト危機の問題。佳境を迎えつつあるようだ。ついに中国人民銀行が本件についてコメントした。当然のことなのだろうが、『リスク制御可能』とコメントしている。一方で、中国指導部は、恒大集団の経営危機で軍・警察に「第1級厳戒態勢」を発令したようだ。

共産主義国家内で、鄧小平の号令のもとに始まった不可思議な資本主義。それが、今回始めて大規模な金融危機を迎えるところまで来た。フツーの自由主義国家なら、色々な自由主義国家が連携・協力し、全世界的な対策で、そうった危機を今まで何度も世界的に乗り越えてきた。それが、中国という孤立した国、共産党が支配する国で起こるとどうなるのか。答えは間もなく出ようとしている。

今、利払いの世界でこんなに大騒ぎしているのだ。これを中国共産党だけでクリアできるとは、ぼくには到底思えない。





経済、あるいは共産主義国家内の経済という異様な世界を凌げるほど優秀な経済学者は中国にはいないだろう。それは無理というものだ。自由主義社会の経済も多くの経験と痛みで今のカタチまで来たのである。

不動産ドミノが始まった時、中国共産党はどうするのか。あまりにも自分自身に自信を持ちすぎてしまった中国は、単体でこれを処理することになるだろう。その時、世界はどうなるか、というのも重要だ。

中国の弱点が徐々に明確になってきた。そんな気がしている。